子どもの「近見視力」、その検査方法と対策は?

眼科まっぷ
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2015年03月16日

子どもの「近見視力」、その検査方法と対策は?

学校での視力検査は遠くを見る「遠見視力」の測定ですが、現代は近くを見る「近見視力」が重要になってきています。眼科で受けられる近見視力の検査方法と対策についてお話します。

子どもの「近見視力」、その検査方法と対策は?

「近見視力」とは?

あまり知られてはいませんが、視力には「遠見視力(えんけんしりょく)」と「近見視力(きんけんしりょく)」があります。一般的な視力検査は、5m離れたところにある視力表のランドルト環(Cのような穴のあいた丸印)の穴の向きを見分けますよね。これは遠くを見る能力である遠見視力を測定しているのです。近見視力とは遠くを見る能力ではなく、目から30~50cmという近くを見る能力のことです。

現代は近見視力が必要な時代

学校での遠見視力の視力検査は1888年(明治21年)から始められ、子どもたちが黒板に書かれた文字を読めるかどうかを調べるために行われています。明治の時代からつい最近まで、学校での学習指導は黒板を中心として行われてきましたから、教室の端から黒板の文字が読めなければ勉強の効率を上げらないと考えられたわけです。
でも遠くが見えれば近くも見えるということはありません。さらに21世紀になって、小学校でも一人に一台のパソコンやタブレットが与えられ、遠くの黒板ではなく近くのパソコンを見て授業を行うことが増えてきました。IT化が進んだ現代では、遠見視力だけでなく、近くのものを見る近見視力の能力も必要となってきています。

近見視力の検査方法

学校でも近見視力の重要性は認識され、近見視力検査の導入が検討されています。しかし、現段階では自主的に眼科医院で検査を受けることになります。検査方法はいたって簡単で、ランドルト環を設置した机の前に座り、30cm離れた距離から穴の向きを見分けます。
最初は0.1の大きなランドルト環から始め、順に小さなものへと進んでいきます。上下左右を検査して、そのうちの3方向が合っていればその距離が見えていると判断されます。右目、左目、両目での見え方をが調べられます。

「集中力がない」のは目のせいかも

近くが見えないと集中力の持続が困難になり、教科書やノートを見るのも嫌になり、読書や漢字の書き取りは苦手、数字の判別が難しくなるので計算の間違えが多く、動くボールも見づらいので運動嫌いにもなりやすくなります。それでも近見視力の低下という原因が分からなければ、その子どもは「集中力がない」「やる気がない」「努力しない」「頭が悪い」「運動能力がない」などと、誤ったレッテルを貼られてしまうかもしれません。それが子どもの心にどれだけ悪影響を与えることでしょうか。
ですから、子どもに近見視力低下の疑いがあれば、すぐに検査を受けさせてあげてください。そして本当に近見視力低下があれば、メガネ等で矯正をするようにしましょう。また、視力低下が認められなくても、日頃から目を酷使しないように気を配って予防してくださいね。